始めに

 

ネブカデネザル王が死んだ後、彼の子に王座は渡されましたが、長年定着せず、ベルシャツァル王が王座に着くまでの10年の間、沢山の王様が出て来ました。今日の箇所では、ベルシャツァル王の父ネブカデネザル王と2節にありますが、実際、ネブカデネザル王は彼の祖父に当たる人だそうです。イスラエルの民がアブラハムの子、また、イエス様はダビデの子、などと言われているのと同じように、これは血の繋がりを示しているのです。

 

当時のバビロンの国は無敵と思われていたようです。城壁も二重になっていて、城壁の高さは106メートル(凡そ33階建てのマンション)、そして幅は26メートルもあったようです。また、ユーフラテス川の水は城壁の内側と城壁の周りの堀にも流れ、城壁内には農地もあり、敵に城壁の周りを占領されても、城壁内では、水や食べ物に困る事がなかったようです。そして、実際、周りの諸国も手を組んでバビロンの国を滅ぼそうとしました。城壁の周りは占領出来たものの、バビロンの首都となっている城壁内にはなかなか入る事が出来なかったようです。

 

冒涜的な宴会 1節から4

 

この時、バビロンは実際、敵に包囲されている状態でしたが、城壁内の宮殿ではベルシャツァル王が主催している宴会が行われていました。おそらく、王様は市民の不安を解消する為、城壁内では普通の生活を送る事を心がけていたのでしょう。2節「ベルシャツァルは、ぶどう酒を飲みながら、父ネブカデネザルがエルサレムの宮から取って来た金、銀の器を持って来るように命じた。王とその貴人たち、および王の妻とそばめたちがその器で飲むためであった。」王様は、完全に彼らを脅かす者は誰もいないと思いこんでいたのでしょう。

 

この宴会は彼らが信じている神々を称える為に行われていたと4節にあります。「彼らはぶどう酒を飲み、金、銀、青銅、鉄、木、石の神々を賛美した。」ネブカデネザル王の時代に、ユダヤ人達の国を滅ぼし、彼らを捕虜として連れて来た事により、ユダヤ人の神より私たちの神々の方が力は優っていると思いこんでいたのです。そして、王様達は真の神様を馬鹿にし、神殿から持ってきた神聖な器で飲み物を飲み始めました。ある聖書研究者はこの事により、ユダヤ人達が解放される70年の期限に終止符を打つ時が、近くなっていたのではないかと言っています。王様達は彼らを守る事も出来ない、聞く事も出来ない、見る事も出来ない、何も出来ない神々に信頼を置いていたのです。

 

l  箴言201節「ぶどう酒は、あざける者。強い酒は、騒ぐ者。これに惑わされる者は、みな知恵がない。

 

l  この宴会とバビロンの滅びはエレミヤにより預言されていました。(エレミヤ書5137節から44節)

 

不思議なメッセージ 5節から9

 

いきなり宴会中にベルシャツァル王が叫びました。5節「 すると突然、人間の手の指が現れ、王の宮殿の塗り壁の、燭台の向こう側の所に物を書いた。王が物を書くその手の先を見たとき、」そこの壁には、王様が偉業やこれまでに勝利を収めて来た事を賞賛する言葉が、皆に見えるように書かれてありましたが、そこにいきなり手が現れ、意味の分からない言葉が書かれました。ここで宴会は終わり、6節「王の顔色は変わり、それにおびえて、腰の関節がゆるみ、ひざはがたがた震えた。」とあります。神様の宣言や言葉などは、神様に対してけんか腰の者にとって恐怖をもたらすものです。この事をきっかけにベルシャツァル王は悪から立ち返るチャンスを与えられたのです。今までは怖い者知らずの自信に満ちた王様でしたが、この事をきっかけに力が抜け、立ち上がる事すらままならないくらいになってしまいました。王様は直ぐにバビロンの知者たちを集め、読んで訳せる者には国の3番目の位を与えると言いました。ここまで必死になった王様の事を考えて見ると、どれだけ王様が恐怖に陥っていたかが分かると思います。多くの人々は困ったときに、直ぐに神様ではなく人の助けを求めます。しかし、バビロンのどの知者達もこの言葉を読む事すら出来ませんでした。王様はますます恐怖に陥りました。

 

 

 

重々しい宣告 10節から28

 

その宴会にいなかった女王は、宴会であった出来事を耳にしました。この女王はベルシャツァル王の妻ではなく、おそらく、ネブカデネザル王の妻(未亡人)だったと言われています。女王はベルシャツァル王に「恐れてはいけません」と言い、ダニエルの事を王に伝えました。ベルシャツァル王はダニエルの事を知りませんでした。もう政権交代が次々と行われていたので、ダニエルはおそらくもう重要な役割を担っていなかったと思われます。女王はダニエルの事をこのように11節で説明しています。「あなたの王国には、聖なる神の霊の宿るひとりの人がいます。あなたの父上の時代、彼のうちに、光と理解力と神々の知恵のような知恵のあることがわかりました。ネブカデネザル王、あなたの父上、王は、彼を呪法師、呪文師、カルデヤ人、星占いたちの長とされました。」そして、ダニエルをこの場に呼ぶように言いました。

 

ダニエルが連れて来られた時、王様はカルデヤ人の知者に約束したように、ダニエルがこの言葉を読み、解き明かしが出来るならば国の3番目の地位を与えると言いました。しかし、ダニエルは断りました。まずダニエルは真の神様はいと高き方だと説明し、この神様がネブカデネザル王に光栄と権威を与えたと説明、しかし、ネブカデネザル王はその後高慢に満ちてしまい、王座から退けられ、獣と暮らす者になってしまいました。ダニエルは続けて王様に言いました。「あなたはそれら全てを知っていながら、あなた自身高慢になり、神殿から持ち出した神聖な器で皆と飲み食いし、何も出来ない神々を賛美し、そして、真の神をほめたたえませんでした。」そしてダニエルは(25節から28節)神様が壁に書かれた言葉を読み、意味を説明しました。「その書かれた文字はこうです。『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン。』そのことばの解き明かしはこうです。『メネ』とは、神があなたの治世を数えて終わらせられたということです。『テケル』とは、あなたがはかりで量られて、目方の足りないことがわかったということです。『パルシン』とは、あなたの国が分割され、メディヤとペルシヤとに与えられるということです。」」この最中に、敵はユーフラテス川の水位が下がったのを知り、そこと繋がっている堀から城壁内に侵入し、全く準備が出来ていなかった酔っ払いの番人を倒し、首都バビロンをその夜、滅ぼし、王様も殺しました。

 

l  ヘブル書927節「そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている

 

 

 

ゴールデンテキスト

 

箴言291節「責められても、なお、うなじのこわい者は、たちまち滅ぼされて、いやされることはない。

 

罪を継続する者は滅ぼされます。変わりたいと思わない者は滅ぼされ、安全だと思い込んでいる時に突如として、癒されることなく滅ぼされるのです。地獄は、癒される事のない滅びです。

 


 BMC日曜学校テキスト〈大人のクラス〉より

 

翻訳  猪坂 知央